高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

認知症診断を受けた頃の義母の様子

 義妹が、母親の認知症に確信を持った出来事は、両親が真夏に冬物の寝具を使っていたのを目撃したことだった。実の娘の了解が得られたところで、すぐに「物忘れ外来」を受診しなければと、私はその足で義母のかかりつけ医へ。紹介状を書いていただかなくてはいけないからだ。かかりつけ医には、義母の高脂血症の薬を月に一度出していただいている。高脂血症でお薬を飲み始めた時期は、いつだったのだろう。高脂血症の家系で義母の母親は脳溢血で、70歳で亡くなったと聞いている。二人の姉たちも存命だが、高脂血症を患っている。

 月一のかかりつけ医の受診には、ごく最近まで義母は一人で行っていた。突然の私の訪問に、医師は驚いたようだったが、私がメモした義母の症状を確認しながら、なるほどと納得されているようだった。

 

-どこに物をしまったか分からず、絶えず探し物をしている

-日常のイライラが激しく、始終夫婦喧嘩をしている

-運動や人と会うことを勧めても、意欲がわかない

-大好きだった韓国ドラマを観なくなり、スポーツ番組ばかり見たがる

-日付が分からなくなり、季節感覚もなくなっている

-ごく最近家族が気づくまで、真冬の寝具を使っていた

-炊飯器や洗濯機などの使い方がわからなくなることがある

 

 このメモを作りながら、何でもっと早くに家族を説得して専門医を受診しなかったかと自責の念が湧き上がる。「これは、急いで専門医を受診した方がいいね」と言って下さるかかりつけ医の言葉に、後悔の念が膨らむ。いただいた紹介状に背中を押されて、専門医受診の日程調整を、義妹と話し合った。私が義母を同伴して専門医を受診するのは簡単だが、初診だけは何が何でも、義妹に同伴してもらわなければいけない。