高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

認知症と抗アレルギー薬

 義母の物忘れ外来の初診時に、医師から言われた一言がずっと引っかかっている。それは、アレルギー薬のこと。「アレルギーの薬を飲んでいませんか?飲んでたらすぐにやめてね」という一言。義母は飲んでいない。ただ、私自身と娘、みゆきが飲んでいる。

 みゆきは小学4年生頃から、ひどい鼻炎でよく飲んでいた。子供に長期間薬を与えるのは嫌で、とてもひどい時だけ。ただ、春のスギ花粉の時期と、秋のイネ科植物の開花期は、続けて飲まないと、始終鼻水ズルズルで、下手をすると副鼻腔炎を起こしてしまう。アレルギー外来でも、血中濃度が一定程度に高まらないと効かないのだから、飲んだり飲まなかったりすると全く効かない種類の薬なので、さぼらず、ちゃんと飲むようきつく言われて、そうしていた。大人になってからの症状はもっと酷い。花粉症とは言えないくらい年中鼻炎。なので、今では定期的に耳鼻科を受診して、一度に2か月分くらいのお薬を処方していただいて服用しているはずだ。

 これは、私自身も同じ。関節リウマチを発症した頃からだから…かれこれ16,17年?!休みなく服用を続けている。私の場合シェーグレン症候群を併発していて、シェーグレン患者には、なぜかアレルギー体質の人が多いらしく、リウマチの山のような薬の中に、まるでリウマチパッケージのように、常にセットされている。初めは、(いや、今でも)この薬の山にものすごく抵抗があった。これだけ大量の薬による副作用や、相互作用は計り知れない。一か月ごとの受診の度に、「将来的にお薬は減らせないのだろうか?」「そのうちお薬を止められないのだろうか」としつこく主治医に聞いて、彼を閉口させた。受診後の薬局の窓口から出される山盛りの薬の束が屈辱的で、恐ろしくて、今でも慣れない。

 物忘れ外来で、アレルギー薬の話を聞いて以来、実は、セットのザイザルを黙って外している。アレルギー専門医が言っておられたように、血中濃度が高いままの数日は何ともなかった。しかし日にちを重ねるごとに、鼻水ズルズルが始まりクシャンクシャンとくしゃみも止まらない。もう手遅れかもしれないが、確実に体外に残っていないという実感がある。次回受診の時に、アレルギー薬について詳しく教えてもらうまでは、飲まないでおこう。