高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

認知症と暑さ対策

 私が入院していた間、高齢の義父母のお世話は私の夫と車で20分ほどのところに住んでいる夫の妹がそれぞれできることを分担してくれていた。義父母の病院に同伴するのは、自営業の義妹の担当で、週1の買物や、その他の細々は夫がやっていたとのこと。ありがたい。義父母も実子たちには気兼ねなくあれこれ頼めて快適だっただろうと想像したが、一見遠慮のない身内だと、不都合も多々あるようだ。

 遠慮がないせいで、つい率直に言いにくいことを言いあって、お互いを傷つけたり、身内だからこそ、両親の老いを認めたくなくて、その気持ちを持て余してついついイライラしたり怒ったり。傷つけられると、往々にして認知症の症状は悪くなり、それが介護者の怒りを増幅させ、本人をもっともっと追い込む。

 私が帰って来たのは、まさに悪循環の真っただ中。機嫌を悪くした義母は、ふさぎ込んでやる気をすっかり失っていた。食事を作るのも億劫で、ただただ横になっていたい。普段は昼寝もしない義母が、朝から眠りっぱなし。エアコンが嫌いだという彼女、扇風機もつけずに夕方までベッドで寝ていたそうだ。夕方、頭が痛いと言って訪ねて来た。食事をしたか、エアコンをちゃんと使っていたかと問いただすと、エアコンも使っていないし、食事も摂っていないとのこと。当然、脱水症状だ。慌ててイオン飲料を飲ませ、エアコンのスイッチを入れに飛んで行った。義母が寝ていたというから、義父も食事をしていないはずだ。義父にもイオン飲料を飲んでもらい、慌てて食事を作ろうとしたら、2人は喧嘩をしているらしく、自分のありがたさをわかってもらうためにやっていることだから、手を出すなと義母。

 エアコンを使うこと、朝、私が準備した500㏄容器に4本ほどのさ湯を準備して、定期的に飲むことは再三お願いしてきたが、お願いレベルではもうだめなのかもしれない。

できるだけ二人の生活に干渉しないようにしながら(しない体を装いながら)熱中症対策をするにはどうしたら良いのだろう。見ると、しっかりしまってあった冬用の毛布がどっさり義母のベッドに乗っかっていた。気を悪くしないようにこれを取り上げないといけない。