高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

大人の小児科受診について

 ニュースで子供時代に大きな病気をした人が、大人になってからも小児科に通っているという例がたくさんあると言っていた。思い起こすと、みゆきもそうだった。高校時代に発症した起立性調節障害だったので、一般内科に行くか小児科に行くかずいぶん悩んだ。脳外科や整形外科はもちろん大人の病院に行ったものの、まだ一般内科には行ったことがなかったということもあって、小さい頃からお世話になっていた小児科さんを受診することにしたが、結果的に起立性調節障害の治療には、小児科へ行ったのが正解だったのではないかと思っている。行きつけの小児科から紹介されたのも大学病院の小児科だったし。

 大学時代は幸い病院に行くことはほとんどなかった。ただ長い休みに帰省しているときには、風邪や鼻炎の症状で、そう言えばみゆきも、かかりつけだった小児科へ行っていたことを思い出した。やはり、今ニュースになっている方たちと同じように、子供時代の病気の遍歴をよく知っているドクターなので安心だという理由だった。受付に顔を出した大きな子供?に苦笑する受付の方に「こんなに大きな子供ですが(笑)大丈夫ですか?」と聞くと決まって「本人が良いならいつまででも大丈夫」と言っていただいたと記憶している。もしかしたら、病院の方にはご迷惑だったかもしれないが、ずいぶん顔色が良くなり、摂食障害を克服して、体重も増えた彼女の姿をお世話になったドクターやスタッフの方々に見ていただいて、共に喜んでいただけたのは良かったのではないかと思っている。もうそれも10年位昔の話になってしまったが、みゆきが受診した頃はあまり多くなかった起立性調節障害の患者さんが、当時急激に増えていると言っておられて、みゆきと共に心を痛めたのを覚えている。コロナ禍の今はどうなっているのだろう?不登校の子供がとても増えていると聞くが、運動しづらい環境のせいでODのお子さんも増えているのではないかと心配だ。

 就職してからは、さすがに一般内科に行くようになったみゆき。ODは克服したが、未だに注射、採血は大の苦手。採血の時は、「申し訳ありませんが、採血は何より苦手なので、ベッドでぐるぐる巻きにしてからお願いします」と自分で言えるくらい不敵になったそうだ。