高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

関節リウマチ寛解

 ほぼ20年前に発症した私の関節リウマチ、合併しているシェーグレン症候群による目の不調を除けば、2020年にアクテムラという生物学的製剤の隔週投与を始めてからは病状は非常に安定していた。大きなストレスにさらされたり、極端に重い物を長時間持ったりの無理をしなければ、持病のことを忘れてしまうほど、ほとんど生活には支障がないくらいの状態、いわゆる寛解が長く続いていた。

 しかし、最近ストレスが大きかったり無理をしたりという心当たりがないのに、東京にみゆきに会いに行った頃から、手指の関節が腫れたり足腰の関節が痛かったりと、リウマチの持病を否応なしに自覚するようになっていた。痛みのせいで落ち込んだり、そのせいで生活に支障があるわけではない。何もしなくても始終痛くて、鬱々としていた発症当時とは別の痛み。痛みの理由が関節リウマチによるものだとわかっているからか、鬱々とすることはないし、痛みがあるからと言って何かを諦めたり、手放したりということもない。痛くても仕事には支障がないし、家事にも影響はない。

 痛みはあるが、気になるほどではないとはいうものの、これから年を重ねる上で、関節破壊を起こして年を取ってからの生活に影響を及ぼすのは避けたい。できるなら家族や周囲に介護の負担を与えたくないし、ピンピンコロリが何よりも理想。なので、関節破壊を起こさない方法は探るべきだと考えていたところに、主治医から隔週だったアクテムラの投与を毎週にしてみようという提案があった。ただでさえ高価な生物学的製剤、これ以上の経済的負荷を家系に課したくない。1本3万2千円ほどの注射を月に4本だと13万円くらいになってしまう。これは無理。なので、他の方法を探りたいと話したら、どうも医療費の限度額制度を利用したらそれほど高価にならないということが分かった。これまではマイナンバーカードで政府から監視されることに大きな抵抗を感じて、従来通りの保険証でやってきた私。だが、マイナンバーカードを使えば面倒な手続きなしに当日から限度額が適用されると知って、飛びついた。なるほど、マイナンバーカードって、こんな使い方ができるなら悪くない。これなら災害時にも、お薬手帳を持っていなくても、この小さいカードさえ持っていれば救われると言うわけか。

 アクテムラを増やすリスクは、経済的なことばかりではない。間質性肺炎リスクも上がるだろうし、その他の感染症も今まで以上にリスクになると思う。そもそも、アクテムラが効かなくなることも将来的にあるかもしれない。でも、先のことに怯えるのは、やめよう。限度額適用制度が使えたことを享受しよう。