高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

さくら咲く

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  私たち家族も、大学受験をした本人でさえ信じられないことに第三希望だった(第三希望というより、3年になって新たに受験校に加えたと言うべきか)アート&デザインの大学から合格通知が来た。彼女がまだ受験旅行の最中のことである。高校2年の発病以来ほとんど勉強という勉強ができていなかったので、喜びというよりはあまりにも意外で動転した。

 勉強もせずに通る大学ってどうなのだろうかと疑心暗鬼にならざるを得ない。すぐにインターネットでその大学を調べる。(恥ずかしながら、受験前にはあまり真剣にこの大学のことを調べていなかった。)商業主義的な大学では困る。ただ本人は高2の夏にオープンキャンパスへ行き、作品展も見てきている。今回の受験旅行中も、同校の卒業作品展に行ったとのこと。大いに関心を持っているのが分かる。彼女の性格からして、遊ぶために大学へ行こうとは思っていないはずだという確信もある。

   受験旅行中の彼女、一番早く結果が分かるこの大学の合否はその後の試験の影響も考えて、自分では確認していないと言っていた。そこで安否確認の電話の折に確認をしてみる。「もし三校とも合格したら、どこに行くか決めているの?」返事はこう「アート&デザインの学校に一番惹かれる。」

 思えば、幼少期の彼女、いつもいつも色鉛筆で絵を描き、折り紙を延々とパッチワークのように貼りつないでいた。ファッションに関心があったとは思わないが、着るものの色や色合わせには独特のこだわりがあった。もしかすると、ここは彼女が本来進むべき道なのではないか。