高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

あとがき

 娘のみゆきが高校2年で起立性調節障害を発症。なかなか病名がわからず悶々とする日々。恐怖に打ちのめされそうだった。病名がわかっても治療法がわからず、手探りの毎日。「今は娘と共に闘う時だ」と決心して仕事を辞めたものの、辞めて良かったのかと迷い続けた。それは、彼女と24時間向き合うことが、彼女にとってのプラスになるかどうか自信が持てなかったからだ。かえって彼女の心の負担を増やすことになってはいなかったか。社会とのつながりを断ってしまったことで、私自身の感情に歪みを生んではいなかったか。病気を理解していただけないドクターや先生方を、不必要に攻撃してはいなかっただろうか。仕事を続けながら向き合っていたら、もっとうまく肩の力を抜いて対処することができたのではないか。

 娘を大学に送り出した後、もしかして私は空っぽになってしまうのではないかと恐れていたが、下の子がまだ高校生で家に居てくれたおかげで、それはなかった。ただその後も、ODのことを、できるだけ多くの人に知ってもらうために何かしなければという気持ちに突き動かされた。考え付くのは、ODについて書かれた書籍を、まずは知り合いの教員たちに片っ端から送ること。失礼ながら、かかりつけの小児科のドクターにも贈った。

 それでもまだ私にはできることがあるような気がして、このブログを書くことを思いついた。幼いころから長く闘病されている子供さんも多い中、わりと早くに回復への道を辿れた者のブログは目障りかもしれないとも思ったが、私たちが試行錯誤しながら通ってきた道が、何らかの小さなヒントにでもなれば、と祈るような気持ちで書いてきた。

 

 どうかどうか、子供さんも、ご家族の方も一日も早くお元気になられますように。

読んでいただき、本当にありがとうございました。