高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

私の父に娘”みゆき”の病気を告白する

  先回りの手出し、口出しはしてはいけないと自分を戒めていたのに、私は父に手紙を書いた。父がみゆきに”受験はどうするの?どの大学を受けるの?”と聞かないように。

  彼女の病気の詳細と彼女が学校へ行けていないことを伝え、気長に療養するので黙って見守ってくれるようにと懇願する内容の手紙だ。聞きなれない病名だと思い、起立性調節障害のことを詳しく書いた書籍も二冊同封して。

 父からは、すぐに返事が来た。”本は、二冊とも読みました。長い人生、急ぐことはない。ゆっくり療養して進めばよい。できることは何でも協力するから。”という内容だった。みゆきとどう向き合ったら良いのかわからなかったのかもしれない。父は予定の日に、我が家を訪ねなかった。

 父が理解してくれたことに安堵して、私は、肩の荷が下りたような気持ちになっていた。その後みゆきが、受験すると決まったことや、卒業もできそうだということは、その時々に父には電話で逐一連絡はしていた。それを父も心から喜んでくれているようだった。