高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

傷病休暇3か月目

 傷病休暇を取り始めてから3か月になる、みゆき。肉体的な疲労がピークだった時に比べると体調は上向き。ただ、仕事をしていないという罪悪感は日々膨らんでいる様子。休み始めた当初は新鮮だった、友達に会うこと、料理をすることすら、もはや楽しめていない。

 日々自分を見つめ、将来のことを考えるにつけ、職場に戻るのはよそうと思い始めたようだ。これからどうするのか、何がしたいのか、考えに考えて、アルバイトをして生活を安定させながら、写真の仕事を本格的に始めようという思いに至った。大きな組織の中で働く方が、生活は安定するのだろうが、身体が強靭でない彼女には合わないと悟ったようだ。フリーのカメラマンというのは、生活が安定するまでに時間はかかると思う。

 うまくいくかどうか、本人も不安で仕方がないに違いない。でも、一歩を踏み出すことで、精神は健康になる方向へ向かうはずだ。幸いなことに、応援して下さる方はたくさんいる。大学時代の恩師の方々、そして友人たち。それに彼女が仕事を始めてから、誠実に丁寧に広げてきた人脈は、彼女の力になってくれるに違いない。彼女が高校時代の苦難を乗り越えた経験も、お守りになってくれるはずだ。

 勇気を出して前進しよう。

 彼女がアルバイトのために、知り合いのご家族を撮った写真が送られてきた。キラキラと輝いている。トンネルの出口は遠くない。