高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

認知症を発症して2度目の認知機能検査

 前回義母が認知症検査(MMSE)を受けてからほぼ1年。2度目の検査を受けて来た。検査では、時間の見当識、場所の見当識、即時想起、注意と計算能力、遅延再生(短期記憶)、言語的能力、図形的能力(空間認知)が問われる。

 

 時間の見当識:-今日は何月何日ですか?とか、

        -今年は何年ですか?

        -何曜日ですか?といったたぐいの質問だと思う

        

        →義母の場合、物忘れが気になり始めたころから非常に苦手

                                今回も時間の見当識は向上していない

 

 場所の見当識:前回は病院の場所を尋ねられたと本人が言っていたが、今回は何を聞 

        かれたのか全く覚えていないとのこと。きっと今回も答えられなかっ

        たのではないかと思われる

 

        

 即時想起  :知っている動物をできるだけたくさん言うように言われた、と前回は

        言っていたが、今回は何を聞かれたか全く覚えていない

 

       

 注意力と計算能力:前回と同じく100から7ずつ引く計算をしたとドクターから伺った

          結果はすこぶる良好だったとのこと

 

 短期記憶   :これについては、前回同様、問題自体覚えていないようだった

 

 言語的能力  :何でも良いから文章を書くようにと指示された様子

 

         →この問題は全く覚えていないようだったが、2~3行の文章を書い

         ているのが結果の説明の時にちらりと見えた

 

 図形的能力  :五角形が二つ重なり合っている図形と立方体を模写する問題、

         それと時計に10時10分の針を書き込む問題

 

         →前回は立方体のあらぬところに一本線があったが今回は完璧、

          筆圧もとても強く自信が感じられる

 

          

 総合得点は24/30なので1年前よりも2ポイントアップしている。ちらりと見た感じでは、図形的能力のところが上がっていたのだと思う。

 

 日頃近くで義母を手伝っている私から見ても、病気が大きく進んでいるという実感はない。しかし、全く進んでいないかというとそうでもないかもしれない。大きく違うと思うのは、身支度や料理、すべてのことにおいて時間がかかるようになっていること。今までは、「明日は病院に行くので朝9時までに準備をお願いします」とカレンダーに書いておくと、大抵その時間には支度を済まして玄関でスタンバイしてくれていたのが、最近は予定の時間に出かけられることはほぼない。30分遅れるか、調子が悪いと1時間遅れてしまうこともある。できるだけ、自分でやれるところは手助けしないのが私たちのモットーではあるが、そうも言っていられなくなってきている。病院の予約がある時などは、30分以上前に義母の家に行き、着替えやら身支度の手順を示す必要が出て来た。着る洋服が自分では決められなくなっていることも原因の一つかもしれない。出かける前日に、明日はこれを着ましょう、と決めてわかりやすいところに置いておくという手も考えたが、これは失敗。そもそも、その約束を忘れてしまうのだ。

 当日、「今日は寒いからこれを着ましょう」と私がコーディネートするのも、何だか抵抗がある。自分で選択をするという作業を取り上げるのは嫌だ。ただ、決められない時に、2つか3つ私が選んだものの中から自身で選択していもらうのが良いのかもしれない。

 こうして、お手伝いをすることがしんどいと思うことは、幸いまだない。だが、この状況を実子たちが気づいていないことの方が悩ましい。直接伝えると、きっと落ち込むだろうと思うのだ。直接伝えず、見てもらう機会を作るにはどうしたら良いのだろう。