高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

助けて!の第一声

 鬱老人の母の入居先探しがうまくいかないので、一人で悩まず声を上げることにした。まずは試しに、母の従妹の娘さんに電話してみた。母の従妹、幼いころから近所に暮らし、青春時代も一緒に過ごした大親友。結婚して遠方に暮らすようになってからも、長年家族づきあいをしてきた、母にとっては一番長い友人。ごく最近ご主人を失くされて、失意のうちに体を壊し施設に入居したと聞いていた。もちろん、その方の娘さんと私も面識がある。

 電話をすると、施設に母親を見舞って、帰ってきたところだと言う。ちょうど私の母の体調を気遣う話をたった今母親としてきたところだと言うから驚いた。やはり、人に相談するのは大切なことだ。つい最近施設探しをした彼女からのアドバイスは、目から鱗の話ばかり。「施設を探すときに、ケアワーカーさんや社協地域包括支援センター、それから見学させてもらう施設でも、私自身の現状-夫の両親の介護をしていること、そして夫が母との短期間同居で鬱を発症しかけたこと-を話しておくことが大事。それによって、待ちリストの順番が繰り上がったりすることがある」とのこと。このアドバイスには、驚いた。そして、ウエイトリストが長くても、悲観しなくて良いことも教えてくれた。季節の変わり目には、現入居者もしくは入居希望者の数に大きな変動があるので、何十人待ち、とかだったのが一気に状況が変わることもあるらしい。愉快な話ではないが、なるほどそれが現実なのだろう。

 それから、彼女からもう一つ、素敵な提案が。母の従妹が入居している施設は、我家からは4~5時間離れた遠方ではあるけれど、一時的にそこに母を入れて、それから我家の近くにその後の住まいを探すという手もあるのでは。と言うのだ。確かに、そこには母の欲している最高の話し相手がいる。

 確かに、良かれと思って母を入院させた最初の設備の整った心地よさそうな病院は、母には合わず泣き通しだったという痛い失敗があった。だからこそ、ここは慎重に考えなければならないだろうが、工夫を凝らして知恵を絞れば、あの手この手が見つかりそうだ。

 さっそく、私が夫の両親を介護している現状をあちこちで説明しながら、施設探しを再開してみることにしよう。最大限に想像力を働かせながら。