高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

九州大会後の体調不良

 大会から帰って、体調がさらに悪い。疲れると具合が悪くなることは、本人も家族も予想していたことで、覚悟もしていたが、予想を上回るほど具合が悪い。どうも鼻水と喉の痛みもあるので、風邪を併発しているらしい。近くの小児科から大学病院を紹介されてからは、ずっと大学に通ってはいたが、何時に起き上がれるか予想がつかないので、行きつけの小児科を訪ねる。

 風邪薬を処方していただいたついでに、その後の彼女の病状をお話しする。すると、最近この小児科にも起立性調節障害の患者さんが一人来ているとのこと。そのお子さんはみゆきほど症状がひどくないので、漢方薬の桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)*を処方して様子を見ておられるとのこと。

 漢方薬には、とても興味があった。ODのような慢性疾患には、東洋医学も良いのではないかと。針治療や、お灸の可能性も前から考えていた。市内にある東洋医学の治療院はとても評判が良いので、一度相談してみたいと思っていた。けれどここも予約制。行けるとすると、午後が確実だが、みゆきは午後起き上がれた日は、何が何でも学校へ行くと決めていて譲らない。これだけ具合が悪いので、入院治療をやって下さるところを見つけたいとも思ったが、そうするとやはり欠席が増えてしまうからと、これも一度も実現しなかった。

 久しぶりの小児科受診だったので血液検査をしてくださる。結果、血清鉄の値が25μg(正常値♀50-160)と、貧血があることがわかった。当然と言えば当然。食事ができないのだから。病気に加えてこの血清鉄不足も、疲れやだるさをさらに悪化させていると思われる。

 

*桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ):虚弱体質で疲れやすく、興奮しやすい人が対象。神経質、不眠症、小児の夜泣き、夜尿症、眼脂疲労などに使われる。副作用は、発疹、かゆみ、また長期連用により血圧上昇、低カリウム血症、むくみ、体重増加が現れることがある。-お医者さんの薬ガイドブック 永岡書店-