高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

受験旅行の手配

 12月23日、彼女の要望を受けて、彼女とともに旅行代理店で受験旅行を手配する。彼女を伴ったのは、受験旅行の費用がいくらかかるのかを自覚してほしかったから。簡単に、やっぱり行くのは無理だったと言われては困る。旅行代理店では、私は口出しをしない。彼女が旅行代理店の方と話し合いながら、全てのプランを決める。

 3校受けてみたいとのことで、1/31発、2/15帰着の16泊のプラン。代理店の方に「お母様とお二人ですね?」と聞かれて、何と答えるかと思いきや、「いえ、一人です」と答えた。しかも全く躊躇なく。東京へは何度か家族や友人と行ったことはあるが、一人旅は初めての彼女。しかも病気を抱えての16泊。

 一人で行くと決めた彼女。卒業もできるかどうかわからない状態で、受験一人旅なんて、甘い幻想かもしれない。しかし、もしかすると本当に大丈夫なのではないかと思えた。昨年の修学旅行も、引率の方はいたものの14日間何とか乗り切った。何かをやろうと意欲を持ったときは、今までうまく切り抜けてきている。

 まだこの先、卒業認定会議とセンター試験という難関が待っている。けれど、厚い厚い黒雲にほんの少しだけ、明かりが射した気がする。

 本人も、何だか心が軽くなったような柔らかい表情をしている。久しぶりに見る、みゆきの笑顔。