高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

父が認知症を発症する

 父は、みゆきの病気を告白する私からの手紙を読んで以来、眠れない日々を過ごしたという。あっという間に私が送った、ODのことを説明する書籍を読んでしまって、私への返信を書いてからも、ずっと眠れなかったらしい。

 父がおかしくなったのは、それからしばらく経ってからのこと。初めは、車の鍵が なくなったと探しまわることが多くなり、母に”みゆきは受験の年だったよね。どこを受験するのかね?”と何度も尋ねるようになったという。

 脳神経外科を受診して、父は軽度の認知症であると診断された。根っからの研究者で、退職後も、常に読書と運動と、家庭菜園の仕事を欠かすことがなかった父が認知症になるなど思いもよらなかった。確かに数年前から腎不全のため週三回の透析治療はしていたが、認知症の前触れは全くなかった。

 

 どう考えても、父の認知症発症は、私のせいだ。