高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

認知症検査を振り返る

 MMSEは、時間の見当識、場所の見当識、即時想起、注意と計算能力、遅延再生(短期記憶)、言語的能力、図形的能力(空間認知)が問われる検査だというのは、検査結果をうかがうときに説明を受けた。

 

 時間の見当識:-今日は何月何日ですか?とか、

        -今年は何年ですか?

        -何曜日ですか?といったたぐいの質問だと思う

        

        →義母の場合、物忘れが気になり始めたころから非常に苦手

                                「今日はそんなこと、聞かれなかったよ」と母

 

 場所の見当識:病院の場所を尋ねられたと本人が言っていた

 

        →病院の場所は初診の時に、病院の名前と場所を伝えて

         説明はしたが、

         「初めて連れてこられた病院だから、知るわけないよね」

         と義母(実際は来院3回目)

 

 即時想起  :知っている動物をできるだけたくさん言うように言われた、と義母

 

        →犬と猫とサルくらいしか言えなかった、と本人(次の日、「そうだ!

                              干支を思い出せば、12個は言えたはずなのに悔しいわ」と悔やんでい

        る様子。「これが言えたら運転免許、取り上げられずに済んだのに」

        と何度も。やはり免許返納はこたえている様だ。

 

 注意力と計算能力:100から7ずつ引いていく計算をした、と母

  

        →93,86,79までは正解していた。注意力は持続しづらい

 

 短期記憶   :これについては、問題自体覚えていないようだった

 

 言語的能力  :何でも良いから文章を書くように言われた、と母

 

         →「そもそも文章を書くなんてことしないから、一番苦手、

          お嫁さんが優しいから、助かるって書いたと思う」との

          ことだったが、「今日はお嫁さんが連れてきてくれた」と

          書いてあった。優しい、と思われていてほっとしたのに

 

 図形的能力  :五角形が二つ重なり合っている図形と立方体を模写する問題、

         それと時計に10時10分の針を書き込む問題

 

         →ほぼ完璧だと思われたが、立方体のあらぬところに一本線が。

          10時10分は完璧。短針が10を少し過ぎて書かれているのが

          とてもリアル

 

 日常生活はほぼ自立していて、他人から見ると会話も普通な義母なので、免許証返納は、生活が大きく狭められることを思うと、残念でならない。しかし、この結果を見ると、即時想起問題でゆっくり考えればわかる動物の名前を、即時に言えないとか、計算力はあるのに、注意力が持続できないというのは、運転時にハイリスクになることは、なるほど納得できる。

 ドクターからは、受診の度に、お薬よりも何よりも散歩が一番大事だと言われているので翌日、散歩もかねて買物ができる大型ショッピングモールに散歩がてらの買物に誘ってみた。しかし返事は案の定No!「疲れているから今日はやめておくわ」との返事。本人も、昨日は「散歩が大事っておっしゃてたね。明日から歩こう、そして免許証を取り戻そう」と言っていた義母。しかし、何か新しいことを提案して受け入れてもらうのは、とてもハードルが高いというのを痛感する。前回の受診の時にも散歩の重要性を諭されて、歩こうと意気込んでいたのだけれど。結局、今回の受診まで一度も散歩の誘いに乗ってもらえなかった。

 せめて買物の不便だけは減らしたくて、「私は買物しなくちゃならないので、必要なものを買ってきますよ」と言ったら、「いや、必要なものはないわ」と即答。ところが、夫が仕事から帰宅したら「要るものがたくさんあるから買物に行きたい」とのこと。夜になって、夫が買物に連れて行くことに。

 やはり私には遠慮があるのか。しばらくは、夫に夜のスーパーに連れて行ってもらうことにしよう。彼が関わることも大切だと考えようと思う。買物に付き合うことで、義母の様子を正確に把握してもらうこともできる。