高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

夢と現実の区別

 この2,3年だろうか、義母がよく夢の話をするようになった。夢で誰かが自分を責めていたとか、大喧嘩したとか、孫の誰かが失職して帰省したとか、大抵はネガティブな夢。初めはこんな夢を見たと話していたのに、それがいつの間にか現実に思えてくるようだ。そして現実だったように皆に話してしまう。そうするうちに、自分もひどく落ち込み傷つく。どんなに、「それきっと夢だよ」と訂正しようとしても、思い込みは修正できない。

 どうも、義父が帰宅してから、また嫌な夢を立て続けに見るようだ。美味しいものを食べてもらったり、大好きだった音楽を聴いてもらったり、大好きなテレビでのスポーツ観戦に没頭してもらったり気分を変えられるよう提案してみるが、なかなか効き目がない。

 ただ、編み物だけはとても心を癒したように思う。毛糸と編針をわたしてどうぞと言うと何を編んだらよいか、どう始めたらよいのか途方に暮れるようだが、少しだけ編んだものを渡して、アクリルたわしを編んでみようと提案すると、立ち上がりをどうするのか何度も繰り返し聞いてくるが、言葉で根気よく説明すると手助けせずに編めることがわかった。そして、集中力が高まり、雑念を消せるようなのだ。病院の長い長い待ち時間にピッタリのリハビリのように思える。本人もとてもとても楽しかったようで、「昔は何枚もセーターやベストを編んだよ~」と昔を懐かしんでいる様子。

 

 悪夢を見た後の処方箋は、編み物だ!!!

 きれいな色の毛糸を沢山仕入れて来よう!