高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

認知症の危機管理

 認知症のお薬を飲み始めてから10ヶ月足らず。義母の調子はとても良い。気になっていた探し物も、連れ合いや家族のさりげない注意喚起で、以前よりずっと少なくなっている。義父との怒鳴りあいもあまり聞こえないので、劇的にイライラも減っているように感じる。食品の買い忘れや二重買いなどの小さなトラブルはままあるが、日常生活に大きな支障はない程度。お薬が効いているのだと思う。

 ただ、暖かくなって散歩しやすい季節になったにもかかわらず、なかなか散歩には誘導できていない。これから暑い時期になってしまうので、絶好の散歩シーズンを逃してしまいそうで、惜しい。お薬がこんなに効いているのだから、散歩の習慣が加わればもっと回復するのではないかと、欲が出てしまう。

 最近、あまりにも調子が良さそうなので、私たちにも少し油断があったのだと思う。恒例の義母の美容院のルーテイン時のこと。染髪に行きたいという義母を車で美容院まで送って、”終わったらお迎えに来るので、電話してください”と美容師さんにも聞こえるように伝えて別れた。ところが、染髪にかかるだろう2時間くらいを過ぎているのに電話がない。美容院はこの日、予約がたくさん入っていて忙しいと聞いていたので、美容院に直接電話をするのもためらわれて、そのまま待つこと1時間。さすがに心配になって、義母の携帯電話に電話をしてみる。返事がないので思い切って、美容院に電話をしようとしていたら、家で留守番している義父から電話。”おかあさんから電話があって、携帯を家に忘れたから、迎えはもういらない。自分で帰る”と言ったとのこと。携帯電話を持っているかどうかを確かめなかったことを大反省!!!でも自分で帰るって、タクシーで帰るってことだろうか?それとも路線バスで帰るつもり⁈

 昔から自分で運転してあちこち動いていた義母。路線バスに乗ったことはほとんどないはずだ。タクシー…それならなじみの美容院なので、ちゃんと手配はしてくれるだろうが、タクシーにも一人で乗ったことはないだろうから、ちゃんと行き先を伝えられるだろうか?次々と不安が襲う。

  そうしているうちに、美容院へ行ってから4時間が過ぎた。いよいよ心配になって、先方へ電話しようとしたところに、私の携帯に着信。美容院からだった。以前から、義母の様子が変わったことに気づいて、私の携帯の番号をメモしておいてくださったらしい。”パーマが終わったので、お迎えお願いします”とのこと。”あれ?一人で帰る”はどうなったの⁈そもそも今日は染髪だけって話じゃなかった⁈パーマと染髪、そりゃ4~5時間かかるはずだ!!!

 今日の出来事に教えられて、今後は出がけに義母が携帯電話をもったかどうかちゃんと確かめようと思う。それからお財布の中に、住所と家族の電話番号を書いたものを入れておかなくては。