高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

みゆきからの救いの言葉

 みゆきの弟からHSP宣言をされてから、柄にもなく落ち込んでいる私。自分の視力が回復しないことへの不安すら吹き飛んでしまっている。そんな時にみゆきから電話。みゆきの睡眠不足を私たちが心配しているに違いないと、帰京してからも元気に働いていることを伝える電話だった。そこで、ぽろりとみゆきの弟からのカミングアウトの話を持ち出してしまった。口に出してすぐに、しまったと後悔したが、みゆきの反応はとても意外なものだった。

「彼がHSP,それは昔から私も感じていたよ。私と違って(⁈)彼は繊細だもんね。

 でも、自覚しているってことは良いことだよ。自分のトリセツがわかっているって

 ことでしょ?自分を大切に生きられるじゃない?」

 

驚いた。HSPなのはみゆきだと思っていたのに、本人は否定して、弟のHSPに気づいていたとは。そのあとに続くみゆきの言葉に、私は大いに励まされた。

 

「彼が言いたかったのは、どうしてわかってくれなかったの、ってことじゃないと思うよ。”従姉の結婚式のような派手な結婚式は僕にはできないよ。期待しないでね”、って言いたかったんじゃない?」

 

なるほど!そうかもしれない。いや、それならば納得できる。納得できるし、共感もできる。大きなパーティは賑やかで、楽しいし、嫌いじゃない(招待される側ならば)。だが身内の式ならば私自身も大きなパーティより静かで小さな結婚式が好みだ。このHSP、実はそもそも,私自身の気質なのかも。私はこうして、いろいろなことに折り合いを付けながら今の今まで生きてこられている。そうか!彼もきっと大丈夫だ。