高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

洋服の選び方

 季節感のない服装をすることはまだない。寒い日には暖かく着こんでいるし、あまり寒くない日にはそれなりに薄着。以前に真夏に冬用の布団を使っていた事件の後は、季節感を失くしている様子は見られない。多分、義母の気温を認識する力は、弱っていないと思う。ただ、寒い日にたくさん着こんでいるときの、洋服の色合わせ、組み合わせには、少しあれ?っと思うことはある。ピンクの半袖ニットの上に長袖の水色カーディガンを着て、その上からグレイの半袖カーディガンを重ね、キルティングの茶色の上着、ただズボンは黒い(多分)夏物の薄い長ズボン、というような健康な時にはしなかったような、着方をしていることがよくある。家にいる時なら、寒くさえなければそれで良いと思うが、デイケアに行くときは、少し気を付けて見てあげなければと思うようになった。

 ただ、しかし見てあげると言っても、「これを着たら?」と私の好みを押し付けるのも嫌だし、前もって私がセットして置いておくというのも違うと思う。長くお母様のお世話をしてきたという友人の話では、まず下着から「これとこれ、どっちを着る?」、「ブラウスはこれとこれ、どれにする?」、「カーディガンはどっち?」、「上着はどっちにしましょうか?」と、さりげなく順番を示しながら2つ提示しながらどちらかを自身に選んでもらうというやり方をしていたと聞いたことがあり、素晴らしいなと感心したことがあった。確かに最終的に決定するのは自分自身であるなら、自尊心を傷つける度合いも少なくなるだろうし、むしろ達成感も感じられるのかもしれない。

 このところのお料理の困惑の感じが続くようならば、デイケアの日の出がけの身だしなみも、こんな感じでお手伝いを始めた方がいいのかもしれないと思ったり、それよりもあえて本人から手伝って欲しいと言われるまで待った方が良いのかな。もしかすると手伝わない方が、デイケアのスタッフの方にしっかりと義母の現状が伝わって良いのかもしれないと思ったり。確かに、季節外れの健康に害がないような状態ならば、出しゃばらない方がいいのかもしれない。少なくとも夫や義妹が、義母の服装を見て、手伝ってあげてと言うまで、じっと待つことにしよう。