高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

食事支援を固辞

 しっかりと記録していなかったが、この1年ほどは義母がデイケアに行く週2日の夕食だけだけだが、差し入れて来た。デイケアの日は夕方5時過ぎに帰宅する義母。疲れて帰宅して、それからお風呂を済ませて食事の支度にかかると、食べるのがとんでもなく遅い時間になってしまうにちがいないと心配で、頼まれたわけではないのに差し入れをしていた。ずっとテレビを見ながら義母の帰りを今か今かと待っている義父が、お腹を空かせて気の毒だという気持ちもあって、いつの間にか、食事を差し入れるのが習慣になっていた。それが、先週、空のお弁当箱を返してくださるときに「もう元気になったから、差し入れはしないで下さい」と義母に突然言われた。何と返事してよいのか分からず、咄嗟に「いや、どうせ自分たちの夕食も作るので、大したご馳走は作れませんが、ご遠慮なく」と言ったが、「結構です」との返事。どうもありがた迷惑だったようだ。

 差し入れを始めてから、特に義母に何か言われたことは無かったが、何も言わないだけで、義母の心の負担になっていたのだろうか。確かに私が義母の立場であっても、息子の連れ合いに食事を準備してもらったら申し訳ないと思うだろうし、いたたまれない気持ちになるに違いない。義母の自尊心を傷つけてしまったことを申し訳なく思う気持ちに心が痛んだ。しかし同時にお腹を空かせて待たなければならない義父のことが気になる気持ちとが交錯する。最近の義母のことを尋ねる問診票に「義母の作る料理の味が変わってしまった」と回答していた義父だ。そのことも気になる。

 それにもしかしたら、「食事は自分で作るから応援は要らない」と言ったことを本人が忘れて「今までは食事の支度を手伝ってくれたのに、何故最近持って来てくれないのだろう」と思って不安になってしまってはいないか。

 食事支援を断られて2週間。今日はまた義母のデイケアの日。おかずを一品だけ「作りすぎてしまったから」と持って行ってみようか。いや、また義母の自尊心を重ねて傷つけてしまうことになるから、やめておこうか。