高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

3回目の認知症検査

 お正月のパーティをしてからほぼ1ヵ月。忙しさでパニックになってお料理が全く手につかなくなってしまった義母も、ようやく落ち着いて日常を取り戻しつつある。確かに忙しい行事でパニックになった後の回復は遅くなっているように感じるが、それでも1月もすると、ずいぶん余裕が感じられるように。このタイミングで年に一度の認知症検査に。常に見ている私が見ても見た目はほとんど変わらないように思うし、時々しか会わない義妹には変化が全く見えないようだ。でもお正月のお料理を見ていると、着実に認知機能は落ちているようにに見える。

 お世話になっている脳外科は家から車で30分ほどかかる。日頃定期的にコレステロールのお薬を頂いているファミリードクターへは車で10分もかからないで行けるので、30分かけて行く病院を義母はとても嫌がる。確かに遠いだけでなく、自分に物忘れの自覚があるからこそ、専門医で診られるのは自尊心を傷つけるに違いない。病院へ向かう道中、何度も何度も「脳外科へはいつまで行かなきゃならないの?」と尋ねる義母。「一生いかなきゃいけない」とは到底答えられない。「脳血管が詰まらないようにお薬を続けないといけないのです」とか、「お薬で物忘れがひどくならないようにおさえましょうね」とか、ゲームのように同じ答えをしないようひたすら違った答えをするのが私の目標。もしかするとこれが実の子供だとこうも気長に答えられないのかもしれないが、これは私ならできる。これは私の頭の体操だととらえて、とことん違った答えを探すと、これはこれで結構面白くもある。何度義母は同じ質問をしただろう、何パターンの答えができたか数えておけたらよかった(笑)

 今回の認知症テストは30点満点の18点。最初の年は22点。去年は24点だったから、かなり悪かったように感じる。が、担当医は急激に悪化したわけではないから心配いらないと言われた。ただ頭の機能を上げるメマンチンという薬が10mgから20mgに増えた。

 劇的ではないが、少しずつ下がってきた認知機能のせいで、確実に義父母の生活の質は下がってきている。コンスタントに以前のような食事ができているかも心配だ。夫や義妹には認知機能検査の結果や、お料理が難しくなっていることを伝えてはいるのだが、リアクションが帰ってこない。一緒に病院に行っていないことも、常に一緒にいて観察をしていないこともその要因だと思う。もっと大事な局面を実子たちに見てもらうことが大事だと思うのだが、うまくいかないのがもどかしい。もしかすると、まだ認知機能が極端に下がっていない今の時点で夫婦で施設に入ったら、栄養の面でも、お互いの時間を持てるという点でも幸せなのではないかと考えもするが、さて実子たちはどう考えているのか。