高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

ある特定の人を見ると気分が悪くなる

 義父母が離れる時間を増やすために、義母がデイに行く日を週2から週3回に増やした。義母のお世話になっている事業所は、リハビリに特化した施設。筋トレをして、理学療法士さんがマッサージをして下さる。事業所の雰囲気はとても明るく、スタッフの方々も親切で礼儀正しい。義母が通い始めて2年くらい経つが、今までは何のトラブルもなく、義父と離れられる数少ないストレス解消の時間だったはずだ。ケアマネさんが来てくださり事業者との再契約をするたびに義母は、もう契約が終了してしまうのではないかと気を揉み、「事業所に行けなくなるのは絶対に嫌だ」と話していた。

 それが…だ。事業所が企画した「お花見お出掛け」に行きたくないと言い出した。訳を尋ねると、スタッフさんの一人の男性が嫌なのだと言う。何かトラブルがあったのかと聞くと、「そうではない」との答え。その方は、義母の実家とすぐ近くから来ている方で、お話が弾むし、マッサージも上手で素晴らしいと言っていた人。嫌なことを言われたわけでも、嫌な態度をされたわけでもないらしいが、ただただ嫌なのだそうで、その方を見ると、眩暈がしたり、具合が悪くなると言うのだ。事業所の責任者の方には、「具合が悪くなるので、あの方のマッサージは受けたくない」と自分で伝えたらしいが、担当を外してくれたりはしないし、それどころかむしろその日から、送迎車の運転をその方がするように変わったと不服そう。

 さて、こういう場合どうしたものか。「デイの施設は星の数ほどあるから、他のところを試してみましょうか?」と尋ねると、「施設を替わるのは絶対嫌。そこへ行けなくなるのも絶対に嫌」との返事。さて、夢と現実の区別ができにくくなることのある義母。嫌な夢を見て、そのせいでその方が嫌になっているかだけかもしれない。でも、具合が悪くなるのなら、それを説明したうえで、施設長にだけお話しておくべきか。非常に悩ましい。