高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族のあゆみ

高校生で起立性調節障害を発症した娘と家族の記録

認知症診断を受けるきっかけ

 いつもは忙しい義妹が珍しく、里帰りして実家の散らかりようが気になったようで、3日間続けざまに実家を訪ねて来た。義妹には、義母の物忘れが気になるということは、2年前くらいから事あるごとに伝えていた。しかし盆正月の家族の食事会などで、短時間会っただけでは、事の深刻さが、全く伝わっていなかったようだ。「もう80だしね、誰だって忘れっぽくはなるよね」くらいに捉えていたようだ。

 それが、ここに来て久しぶりに実家に来て、几帳面な母親の家が無残に散らかっていることに仰天したようだ。それに何より、この真夏に毛布を敷いて、冬布団を着て寝ているという事実が、義妹を驚かせた。寝具を夏物に変え、冬物の衣類を根こそぎクリーニングに出し、家じゅうを掃除して、信じたくない現実を突きつけられた彼女の衝撃が、受診のきっかけの一つになったことは言うまでもない。